祈り便 第38

<一年を通しての祈り>
・沖縄の呻きと言葉に耳を傾け、長年にわたり作り出してきた断絶に気づくことができますように。
・沖縄の地に立てられているキリストの教会の、福音宣教の働きが祝されますように。

<沖縄時々刻々の祈り>
・沖縄の叫び 「殺さないでください」
元米兵による性暴力・殺人事件、暴力による高江・辺野古新基地建設の強行、沖縄に人権はないのでしょうか。人の尊厳はないのでしょうか。沖縄は日本なのでしょうか。
沖縄県民は諦めることなく非暴力抵抗を貫いています。
沖縄での違法・不法な暴力行為が全国に拡がりませんように。平和の波が拡がりますように。

 

今沖縄で起こっていること

(那覇新都心キリスト教会牧師 岡田有右)

沖縄県東村高江でオスプレイ訓練のためのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)が造られようとしています。完成すると住民が住めなくなり、世界自然遺産に登録しようとする、生き物に満ちている自然豊かな山原(やんばる)の森が破壊されてしまいます。7月10日の参院選で、高江のヘリパッド・辺野古新基地建設反対の候補が、賛成候補に圧倒的に勝利し、民意が示されました。またこれまでも沖縄県民の民意が示され続けてきたのです。

参院選から一夜明けた早朝、高江にヘリパッドを造るため警察官と民間警備員を配置し、座り込む市民を排除して工事資材を搬入しました。

民意が示された直後に工事準備を強行することは、政府が沖縄の民意を顧みないことを示しています。

7月22日未明、政府は全国から機動隊500人・防衛省職員60名を沖縄に派遣し、高江の工事着工を強行しました。早朝から県民の生活道路である県道70号を封鎖し、座り込む市民を排除し、市民のテントや物資・車両を持ち去りました。また、道路に鉄柵を設置し、許可無く樹木を伐採しました。これらに法的根拠はないと言われています。元米兵による性暴行・殺人事件が再び起こらないようにと、米兵をパトロールするために日本から沖縄に送り込まれた防衛省職員は、高江で市民を監視する仕事に従事させられています。  政府の意に従わない者には、違法であっても、何でもやるのでしょうか。民主主義・法治主義・地方自治を踏みにじることになります。

また、22日には、前知事の辺野古新基地の埋めたて承認を翁長県知事が取り消したことを取り消すように求める国の是正指示に応じないことを違憲として、国が沖縄県を再提訴しました。

丸腰で非暴力抵抗を貫く市民への権力を用いての基地建設強行は、沖縄を植民地と見ていることになります。

朝目覚めると警察官が配置され、市民が閉じ込められ、人権が脅かされる。やがて軍隊が出てくるのでしょうか。

このような政府のやり方は沖縄だけでしょうか。他都道府県でもあるのでしょうか。

沖縄だけでなく、全国に拡がる時がくるのでしょうか。このようなことが決してありませんように。

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